ベッドに横になる女性

眠りたいのに眠ることができない不眠症ですが、夜中に目が覚めてしまうことや、よく寝ているつもりでも身体が休まらないなど不眠症の症状はさまざまです。

その原因は「心理的なもの」「身体的なもの」「精神的なもの」「薬学的なもの」「環境によるもの」と5つに分けることが出来き、それぞれ対処方法が異なるために、自分が不眠症となっている場合には何が原因で不眠症となっているのかを正しく知ることが重要です。

不眠症の原因その1 心理的なもの(ストレスなど)

不眠症の原因として最も多いと言われているのが「ストレス」によるものです。多くの人が日常生活の中でストレスを感じていますが、このストレスは快眠の最大の敵と考えられています。

仕事や人間関係、家族やお金のことなど様々なストレスの原因が考えられますが、これらの心理的ストレスが交感神経を活発化してしまい、副交感神経を抑制することから睡眠の妨害につながると言われています。

なぜ眠れないのかが分からない場合、そもそもストレス自体に気付いていない可能性があります。眠りに付きにくくなった時期を思い返して、ストレスが原因であるかどうかを判断することが重要となります。

睡眠薬などによる対処は一時的なものとなりがちなため、根本的にストレスの原因となっているものを解決するのが最も効果的と考えられるでしょう。

不眠症の原因その2 身体的なもの(痛みやかゆみなど)

例えば怪我をしている時の痛みや、皮膚のかゆみなどによる身体の症状が眠りを妨げてしまい不眠症に繋がってしまう場合があります。また、風邪などによる咳や鼻水などの体調不良も考えられます。これらは痛みやかゆみなどが気になってしまうため、本人の自覚があることがほとんどかと思います。

自身で分かりにくいものとして「睡眠時無呼吸症候群」が考えられます。これは夜中に呼吸困難を起こしてしまい眠りが浅くなってしまうもので、本人の自覚がほぼないのが特徴です。
睡眠時間をしっかり取ったつもりでも体が休まっていなかったり、家族からいびきが大きいと指摘されるなどの場合は注意が必要ですので、専門機関にて受診されることが必要です。

また、加齢によって睡眠の質が低下してしまう傾向があります。夜中に尿意を感じて目が覚めてしまうなどが考えられますが、こちらも本人の自覚があるため正しく対処することは容易ではあります。

不眠症の原因その3 精神的なもの(うつ病など)

ストレスなどの心理的な原因とは別に、憂鬱な気持ちが長い間続いていたり、何もかも楽しくないと感じてしまっているなど、心の不調による不眠症も考えられます。

この場合は精神科・心療内科などの受診を検討したほうがよいとされています。慢性的な不眠症のうち3分の1から半数ほどは、うつ病や総合失調症などの精神疾患が理由とも言われています。

不眠症の原因その4 薬学的なもの(アルコールやカフェイン、ニコチンなど)

例えば眠る前にお酒やコーヒーを飲んだり、たばこを吸うことなどは不眠症の原因となってしまいます。中でもお酒については勘違いされがちな点ですが、アルコールを摂取すると一時的には眠たくなるものの、その後覚醒作用があるために眠りが浅くなってしまいます。

コーヒーやお茶などに含まれるカフェイン、またたばこに含まれるニコチンにも覚醒作用があるため、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしていまいます。

また服用している薬によっては、副作用によって眠れないという場合もあります。抗がん剤や神経に作用する薬、ステロイドなどには深い睡眠を妨げる副作用が出てしまうことが多いと言われています。これらの場合は主治医に相談するなどして、薬の副作用について改めて確認してから服用する必要があります。

不眠症の原因その5 環境的なもの(スマホ、気温や騒音、時差ボケなど)

現在ではスマートフォンを所持している人がほとんどで、眠る前にスマートフォンを見る人も多いかもしれません。このような電子機器を利用することで交感神経が活発化してしまい、睡眠の妨害に繋がってしまいます。

また、旅行などによって睡眠する場所が違ったり、暑さや寒さ、また明るさや騒音などが原因で深い眠りにつくことが出来ない場合も多いです。

海外旅行などでは時差ボケなども理由の一つ、またハードワークによる昼夜逆転生活や不規則な生活を続けるなどにより体内時計が乱れてしまい、適切な時間に眠ることができない状態も不眠症の原因となってしまいます。

おわりに

不眠症の原因は大きく5つに分類することができます。その原因を自分で理解することが出来れば正しい対処が出来るようになるはずです。

不眠症の原因は人それぞれ様々ではありますが、心理的・精神的な原因や薬による副作用など、中には自身で対処しにくいものも考えられます。その場合1人で解決しようとせず、専門機関に受診することが重要です。

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